数字につながる!営業初心者~簡単ヒアリング術

“ヒアリングしても売れない人”に共通する罠とは?

「ちゃんとヒアリングしたのに、なんで売れなかったんだろう…」

営業を始めたばかりの人にとって、ヒアリングは「最初に覚えるべき基本動作」のように語られます。
しかし、ヒアリングが「数字につながらない」どころか、お客様に対して「不信感」を生んでしまった。
そんなお悩みは、現場で非常によく見かける光景です。

「質問が多すぎたのかな…?」
「もっと深掘りした方がよかった?」
「聞いた情報を活かせてない…?」

ヒアリングは簡単なようで、実は営業スキルの中でもっとも“奥が深い”工程のひとつ。
そしてこの“聞き方”ひとつで、アプローチ・提案・クロージングすべてが変わります。

“ヒアリングの落とし穴”~あなたはいくつ当てはまる?

ヒアリングでつまずく営業の多くは、「質問の型」や「聞く順番」よりも
“どう聞くか”に問題があります。

たとえば――

  • 商品説明の前に「課題」を聞こうとしたら、相手の顔が曇った
  • たくさん質問したのに「うーん、今はいいかな」と断られた
  • 一生懸命メモをとったが、結局何を提案していいか分からなかった

これらはすべて、「ヒアリングが“会話”ではなく“尋問”になっている」状態です。
こうしたやり方では、信頼は得られず、むしろ「売り込み感」が強くなってしまうのです。

初心者でもできる!“売れるヒアリング”の4ステップ

では、どうすれば自然なヒアリングができ、相手に“営業感”を与えずに情報を引き出せるのか?
初心者でも今日から実践できるヒアリングのポイントを、「4ステップ」に分けて解説します。

ステップ①:「質問攻め」は逆効果。会話の中で“自然に”着地せよ

まず覚えてほしいのは、ヒアリングは「リストの読み上げ」ではないということ。

  • 「何人で使ってますか?」
  • 「いつからお使いですか?」
  • 「ご不満な点はありますか?」

これらの質問自体は間違いではありません。
でも、これを一方的に連発してしまうと、お客様からすると「アンケート係」のように感じます。

重要なのは、会話の中で“質問が自然に出てきたように”見せること。

例:「なるほど、事務の方が多く使われてるんですね。ちなみに、使う頻度が高いのはAさんとBさんあたりですか?」

このように会話の流れに乗せてヒアリングすることで、相手は自然に心を開いてくれます。

ステップ②:序盤は“2択のボール”を投げる。自由回答は負担が大きい

初対面で「何に困ってますか?」と聞かれて、すぐに答えられる人はほとんどいません。
これは答える側に“負担”が大きすぎるからです。

そこで有効なのが、一度は聞いたことがあるかもしれません。「二者択一話法」です。
「2択で選べるボールを投げる」ことで、お客様の回答に対しての負担を軽減させることができます。

例:「このシステムって、紙の管理が多かった頃の名残ですか?それとも最近まで何か事情があったんでしょうか?」

「はい/いいえ」ではなく「AかBか」の質問にすることで、考えやすく、答えやすくなるのです。
営業の“聞く力”は、相手の頭を整理してあげる力でもあります。

ステップ③:1問1答で終わらせない。返答から“次の質問”を生む

ヒアリングは、「情報を集める作業」ではなく、「情報をつなぐ対話」です。

例:「3人で共有してます」
→「なるほど、その際にデータの更新が重なったりすると何か問題起きたりしませんか?」

“次の質問が返答から導かれている”ことで、相手も「この人、話をちゃんと聞いてくれている」と安心感を覚えます。

さらに、この手法には大きなメリットがあります。
それは―営業側が提案を絞り込む際に必要な「予算・決裁者・不満・競合」などを、お客様に悟られずに聞き出せることです。

ステップ④:「言っていたこと」より「言っていなかったこと」に注目

営業初心者にありがちなのが、ヒアリングで聞いた内容をそのまま信じすぎてしまうこと。

  • 「特に困ってないです」
  • 「今のままで十分ですね」
  • 「他社さんにもお願いしてるんで」

これらの発言には、言っていない“裏の背景”が隠れていることが多いのです。

たとえば、「困っていない」と言いつつ、社内で紙の回覧が多く、時間がかかっている。
「他社にお願いしてる」と言いながら、実は不満を抱えている様子がある。

このような“事実と発言のズレ”を観察することで、
「なぜ導入していないのか」「なぜ放置されているのか」という“潜在的な不満”が見えてきます。

これが、ヒアリングの最終形=仮説構築力です。
聞き取れた言葉をベースに「今は言葉にできていない課題」を仮説として導き出す。
この力が営業の「差」になります。

“惜しいヒアリング”が生む3つの失敗パターン

  • ヒアリング内容を「一通り聞いただけ」で深掘りができていない
  • お客様の言葉をうのみにして、表面的な提案で終わってしまう
  • 質問の意図が見えすぎて“売るために聞いている感”が出てしまう

これらはいずれも、ヒアリングの“目的”がずれている状態です。
本来、ヒアリングは「売るために聞く」のではなく、
「お客様の課題を“言語化”するために聞く」もの。

この姿勢を忘れずに会話を組み立てていけば、お客様との信頼関係も、受注率も自然と上がっていきます。

ヒアリング力が高い営業が、最終的に“選ばれる理由”

顧客が「この人から買いたい」と感じる営業には、共通点があります。
それは、“こちらの話をよく聞いてくれる人”という印象です。
人は論理より感情で動き、「自分を理解してくれている」と感じた相手に自然と信頼を寄せます。
ヒアリングとは、売るためではなく、“選ばれるため”の技術なのです。

今日から実践できるヒアリング改善術まとめ

  • 質問攻めを避け、会話の流れで自然に聞く
  • 序盤は“返しやすい2択質問”でお客様のストレスを減らす
  • 答えから自然に次の質問を生み、意図を見せない
  • 発言の裏にある“乖離”を探り、仮説を立てる
  • 表面の情報をうのみにせず、課題の構造を読み解く

この5つを意識するだけで、「ヒアリングしてるのに売れない…」が大きく改善されます。

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