すぐに使える!新マネージャーの【タスク管理術】

「マネージャーって、こんなに大変なんだ…。」
「もっと楽だと思っていた…。」

昇進した直後、多くの新任マネージャーが感じるこの絶望感。
営業マネージャーの仕事って数字を追いかけて、拠点やチームの目標を達成させること
新人教育に力を入れて、人を育てて組織を強くする!!
そのイメージや理想は間違いではありません。
ただし、管理職初心者にはそんな時間を最初から作り出すことができない。これが現実です。
マネージャー昇格前は、「自分がマネージャーだったらこうやるのに」「もっと自分ならうまくできるのに」と
自分の上司を見て、思うものです。それ自体は悪いことではないし、その上司の方はきっとめんどくさい部分を
見せない素晴らしいマネジメントを行っていたのだと思います。
そして、自分がいざマネージャーになると、“やらなきゃいけないこと”が一気に増えた“感覚”になります。
現場対応、部下育成、数値管理、資料作成、上司報告、時には雑務まで。
「気づいたらずっと何かに追われていて一日があっという間に終わっている」という状態になります。

でも、この“やること山積み問題”には、明確な原因があります。
そして、本当のマネジメントを行う上で必要なのです。余裕が。

なぜマネージャーになると「忙しすぎる」と感じるのか?

プレイヤー時代は、自分の数字や成果に集中できました。
評価されるのは「どれだけ売ったか」「どれだけ行動したか」といった明確な指標。
しかし、マネージャーになると状況は一変します。
プレイヤーとしての数字に加え、「管理者」としての業務が一気に加わるからです。
部下の数字も管理し、導かなくてはなりません。
部下の対応やクレーム事案も対処したり、相談に乗り指針を示す必要もあります。
新しい社員が入社したら、その社員への育成も行う必用があります。
上司への拠点やチーム数字の報告、リカバリー、施策立案、短期目標や中長期目標の説明、
チームメンバーのモチベーション管理とビジョンの共有、フィードバック、
やることをあげれば、きりがありません。
特に昇進初期は、作業のやり方やマネジメントの考え方など
これまでのプレイヤー業務とは別にマネジメント業務を“同時にこなそう”としてしまい、
結果的に“タスク過多”に飲み込まれてしまいます。

忙しさの正体は「作業時間」ではなく「タスクの数」

ここで気づいてほしいのは、「忙しさの正体」は作業量ではなく“タスクの数”だということです。

10分で終わる業務が20個あれば、それだけで頭の中には20個の“未処理の用事”が浮かんでいる状態になります。
これは脳にとって、1時間の集中作業よりも遥かにストレスが大きく、思考の邪魔になります。

つまり、「1つ1つは軽いけれど、数が多すぎる」という状態が、
“何から手をつけていいかわからない”という感覚を引き起こすのです。

シンプルだけど「すぐ終わることは、すぐやる」だけ

この問題の最大の解決策は、“すぐ終わることは、すぐやる”という習慣です。

新任マネージャーの多くが、「確認してから返そう」「あとでまとめて対応しよう」と保留にしがちです。
しかし、ここで重要なのは、“今確認してしまう” “今終わらせてしまう” という姿勢。

「あとで対応しよう」と思ったその瞬間、タスクはあなたの脳内メモリに“未完了”として蓄積されてしまいます。
そして、その数が増えれば増えるほど、漠然とした「やることが多い」ストレスに襲われていくのです。

「確認待ち」は、最優先で潰す

特に厄介なのが、“確認待ち”タスクです。

例えば、部下から「A社への見積書、出していいですか?」と聞かれて、
「仕様確認してから返そう」とそのままにしてしまう。
すると、10分の確認を後回しにしたことで、30分後に「まだでしょうか?」とリマインドが飛んでくる。
こうしてタスクが“育って”いくのです。

確認作業は、内容が曖昧でも「●時までに返すね」とワンクッション伝えるだけでも効果があります。
脳内タスクを可視化しないまま放置しないことが、管理職としての“思考の整頓”に繋がります。

「悩む時間」こそ一番もったいない

もう一つ、多くの新任マネージャーがハマる落とし穴が、“悩む時間”の長さです。

とくにメール文面やチャット返信で、「どう書けばいいか…」「表現は正しいか…」と10分、15分と時間をかけてしまうことがあります。
でも、ほとんどの場合、相手はそこまで気にしていません。
3分で書いた文章と10分かけた文章で、受け取った相手の反応に差が出るケースは稀です。

たとえば、「ご確認いただけますと幸いです。」と「一度ご確認お願いします。」に大きな違いはありません。
悩む暇があるなら、手を動かして処理してしまう方が効率的です。

タスク管理のコツ①:「1時間」を基準に仕分ける

毎日積み上がるタスクに向き合うための第一歩は、「タスクを仕分けること」です。

基準はシンプルで、“その作業に1時間以上かかるかどうか”。
この軸だけで、驚くほど日々の業務は整理されます。

【1時間未満で終わること】

  • メール返信
  • 報告の確認と簡易返答
  • 日程調整やアポの設定
  • 部下からのちょっとした相談対応

【1時間以上かかること】

  • 育成計画の策定
  • 営業データ分析と資料作成
  • プロジェクト進行の全体設計
  • 評価面談や1on1の準備

このように分類すれば、スキマ時間には軽いタスク、集中した時間には重いタスク、と自然に分担できます。

タスク管理のコツ②:「一番大事な1つ」を毎朝決める

さらに有効なのが、「今日、これだけは絶対に終わらせる」という“1つのコアタスク”を決めておくことです。

全部を完璧にやろうとすると、手が止まり、結果的に“どれも終わっていない”という状態に陥ります。
でも「今日の1つはこれ」と決めておくだけで、迷いが減り、1日の満足感が大きく変わってきます。

優先すべきは、「自分が抱えたままでは他の人が動けないタスク」や「部下に影響する業務」。
自分だけの業務より、影響範囲の広い仕事を優先すべきです。

完璧主義は捨てよう。前に進むほうが正解。

新任マネージャーにありがちなのが、「すべてを自分で完璧にこなさなきゃ」と背負ってしまうこと。
でも、それではいつかパンクしてしまいます。

マネージャーに必要なのは、「優先順位を決める力」「スピード感」「割り切り」の3つ。
完璧にやろうとするのではなく、“前に進むこと”を優先してください。

まとめ

マネージャーの仕事は「できるようになるまでが大変」なのではなく、「慣れるまでは大変」です。

あなたが“忙しさ”に苦しんでいるなら、それは能力不足ではありません。
「マネジメントという仕事に不慣れなだけ」です。

今日から実践できるタスク管理の3つのポイント:

  • タスクは「1時間以上」で仕分ける
  • 「すぐ終わることは、すぐやる」
  • 「今日の1つ」を朝に決めておく

たったこれだけで、あなたの“仕事の渋滞”は確実に減っていきます。

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