営業という仕事は、成果主義の世界であり、数字で評価される厳しさがあります。
どんなに努力をしてもアポイントが取れなかったり、訪問を重ねても契約につながらなかったり。
時にはお客様から厳しい言葉を浴びることもあり、上司からは数字の追及を受け続ける——。
正直、8割9割は「辛いこと」で構成されている職業かもしれません。
だからこそ、営業には「自己肯定感」が欠かせません。
誰かに褒められなくても、成果が出なくても、毎日自分で自分を認めて、前を向き続ける力が求められます。
この記事では、自己肯定感を高めるための3ステップをご紹介します。
【STEP1】なぜ自己肯定感が必要なのか?

まず最初に、なぜ営業という職業において自己肯定感が重要なのかを整理しておきましょう。
営業は、断られることが多い仕事です。
お客様からの「いりません」「他社に決めました」「もう連絡してこないでください」といった否定的な言葉を、毎日何度も受ける仕事です。しかも、結果が出ていないときには、上司からのプレッシャーも強くなりがちです。
そんな環境の中で、自己肯定感が低いままだと、
「自分には価値がないのではないか」「向いていないんじゃないか」と思い込んでしまい、チャレンジする意欲すら失ってしまいます。
そして、とても残念ですが、入社した時に営業の仕事に希望を感じた「ワクワク感」や「期待感」
「もしかしたら自分も稼ぐことができるのではないか」、そんなポジティブな未来ビジョンを忘れていきます。
最後に残るのは、「稼げるのは一部の人だけ」や「自分には営業は向いていなかった」
そんな悲しい結論づけをしてしまう人たちを営業現場時代に多く見てきました。
営業における自己肯定感とは、
「今結果が出ていなくても、自分には成長の可能性がある」と信じられるかどうかです。
これは、仕事を続けるうえでの“軸”ともいえる感情です。
【STEP2】小さな成功体験を重ねる

自己肯定感を高める方法の一つ目は、「小さな成功体験を重ねる」ことです。
たとえば、「今日は電話を30件かけきった」「初めて訪問先で名刺交換ができた」「お客様に笑顔で対応してもらえた」など、些細なことで構いません。こうした小さな成功を毎日少しずつ積み重ねることで、「自分にもできる」という感覚が芽生えてきます。
重要なのは、結果の大小ではなく、「昨日の自分よりも少しでも前進できたか」を基準にすることです。営業成績や契約数だけに目を向けると、どうしても“他人との比較”が生まれます。そうではなく、自分基準の成長を認めていくことが、長期的な自己肯定感の維持につながるのです。
【STEP3】自分基準の目標を持つ

2つ目のステップは、「自分基準の目標を設定する」ことです。
会社から与えられたノルマやKPIとは別に、「自分が今日やりきること」を設定します。
たとえば、「初訪の商談で3つ質問をする」「次回アポの提案を必ずする」「プレゼン資料を1枚改善する」など、
自分で達成をコントロールできる目標を持ちましょう。
そして、その目標が達成できた日は、自分で自分をしっかり褒める。
たとえ会社で評価されなかったとしても、「よくやった」と自分に言ってあげることです。
逆に、目標が達成できなかった日は、たとえ会社から褒められても自分に厳しく反省する。
この「自分で自分を評価する姿勢」が、自立した営業スタイルを育てます。
誰かに褒められなくても、自分で納得できるかどうか。それが、自己肯定感の源になります。
【STEP4】営業をする意味を深く考えてみる

「何のために営業をしているのか?」
この問いに対して、「生活のため」「お金のため」と答える人は多いと思います。
もちろん、それも立派な理由ですが、それだけでは辛い時期を乗り越える軸にはなりません。
仮に、生活のためだけなら営業である必要はありませんし、もっと安定した職種を選ぶこともできます。
ではなぜ、あなたは「営業」という職業を選んだのか?所属する会社で営業を続ける意味は何なのか?
すぐに答えが見つからなくても構いません。でも、考え続けてみてください。
「自分がどんな営業でありたいのか」「誰に何を届けたいのか」
それが明確になると、自己肯定感はぐっと安定していきます。
【STEP5】失敗は成功のもとであると理解する

営業では、失敗を経験しない人などいません。
契約に至らなかった、提案が通らなかった、お客様に怒られてしまった
どれも営業では日常的に起こることです。
しかし、その失敗を「自分はダメだ」と捉えるのではなく、
「次に活かす材料がまた一つ増えた」と捉えられるかが分岐点です。
失敗そのものは何の問題でもありません。同じ失敗を繰り返さない限り、すべてが成長の糧になります。
ここで断言します!!
営業は、たくさん失敗していい仕事です。
むしろ、失敗を通じて学び、修正し、改善し続けた人が、最終的に大きく成長していくのです。
【STEP6】嫌なことは起き続ける。でも未来は変わる

どれだけ自己肯定感を高めても、明日からすぐにすべてがうまくいくわけではありません。
嫌なことはまた起こります。しんどい日はまた訪れます。
でも、それは永遠には続きません。遅かれ早かれ、必ず抜ける時が来ます。
そして、営業は「売れるようになればなるほど楽になる仕事」です。
社内での発言力も増し、役職もつき、ロールプレイングも「やらされる側」から「見る側」に変わっていきます。
数字がつくれる営業として信頼され、良い案件が回ってくるようになります。
それは「外せない人材」として周囲が認識している証です。
そのとき、営業に対する見え方が大きく変わります。
「この仕事、楽しいな」「人と向き合うっておもしろいな」と思える日が、きっと来ます。
【まとめ】
自己肯定感は、営業として「続ける力」の源です。
- なぜ必要なのか?=否定の多い世界で自分を保つため
- どう育てるか?=小さな成功体験を重ねる
- どう守るか?=自分基準の目標で自己評価をする
- どう深めるか?=営業をする意味を考え続ける
- どう乗り越えるか?=失敗を成長の材料に変える
- どう信じるか?=未来は必ず変わると信じる
この6つの視点を持つことで、あなたの営業人生は少しずつ変わっていきます。
今はまだ苦しい時期かもしれません。でも、いつかきっと「営業を続けてよかった」と思える瞬間が来ます。
その日のために、今は「自分を認める力」を少しずつ育てていきましょう。
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【最後に】自己肯定感が育つ環境を自らつくる
自己肯定感は、個人の努力だけでなく「環境」の影響も大きく受けます。
もしあなたが、常に否定的な言葉を浴びる環境や、挑戦しても認められないチームにいるとしたら、
どれだけ工夫しても心はすり減ってしまうかもしれません。
だからこそ、自分の気持ちを整理できる時間を意識的に作ったり、前向きな言葉をくれる仲間と積極的に会話するようにすることも、大切な行動です。環境は他人が与えるものではなく、自らの行動で整えることができます。
今日、自分のためにどんな言葉をかけてあげますか?
逃げ出すのではなく、自分が今日向き合っていることをちゃんと認めてあげて
足りないものから目を背けず直視すること。
それが明日のあなたの営業を支える第一歩になります。